JR桃太郎線「吉備津駅」下車徒歩10分
吉備津神社の御祭神・大吉備津彦大神は四道将軍として山陽道に派遣され、温羅という悪者を平定し、吉備国に平和と秩序を築きました。吉備国の総鎮守で、県内では最も古く大きな神社です。
創建について詳しいことは分かっていませんが、社伝によれば仁徳天皇がこの地に行幸された時に御創建になったもので、延喜式では名神大社。やがて一品の神階を授けられました。三備(備前・備中・備後)の一宮として全国の人々から深く信仰されています。現在の吉備津神社の本殿及び拝殿は1425年(応永32年)に室町幕府三代将軍・足利義満が、天皇の命により再建されたものです。約30数年の歳月をかけて完成しました。室町時代初期の代表的建造物で『比翼入母屋造り』と言いますが、全国唯一の造りとして『吉備津造り』と呼ばれ、国宝に指定されています。
また、御本殿から南の本宮社をつなぐ約400m続く廻廊(県指定文化財)や随神をお祀りする南・北随神門や御竈殿、木造獅子・狛犬は国の重要文化財に指定されています。
御竈殿には、御祭神により退治された鬼の首が埋められているという伝説があり、現在でも鳴釜神事が執り行われています。御釜の鳴り具合によって吉凶禍福を占うという神事であり、その霊験は少なくとも室町時代には天下に有名であり、江戸期の怪奇小説『雨月物語』にも登場します。
小さいながらも精巧に作られた庭園が見られました。